やっぱり無理?二世帯で暮らすデメリットを解決する方法1

やっぱり無理?二世帯で暮らすデメリットを解決する方法1

二世帯住宅のデメリットを解決する3つのポイントがあります。

二世帯住宅では、1.「理解」2.「尊重」3.「ルール」3つのポイントが重要です。対処方法を知り、お互いが協力関係になってこそ二世帯で暮らすメリットが最大に生かされます。
二世帯で暮らすことには、双方の家族が不安を持っています。今、良好な関係であるからと言って、必ずしも二世帯で暮らして上手くいくとは限りません。親世帯・子世帯の同居関係、それぞれの性格や生活スタイルがとても重要です。では、どうしたら上手く二世帯で暮らせるのでしょうか?まずは、お互いの家族が二世帯で暮らすことに同意していることが始めの一歩となります。どちらかの一方的な希望だけでの二世帯計画は、お互いの嫌な所ばかりが気になってしまい、ストレスが溜まってしまいます。お互いにデメリットを理解し、不安を解決していくこと、ストレスを回避する方法を知ることが必要です。まず前篇では10のデメリットをご紹介します。

まずは、10のデメリットを知りましょう

1.同居関係性のストレス夫の親世帯(息子夫婦)と暮らす場合、夫の親世帯は、嫁姑との関係をお互いの世帯が不安に思っています。妻の親世帯(娘夫婦)と暮らす場合、妻の親世帯は、娘の夫への気遣いや居場所に不安を抱えています。同居関係性によるストレスポイントを理解しておきましょう。

2.老後の介護親世帯は、子世帯に介護の負担をさせてしまうという思いがあり、子世帯は親世帯の介護への不安を抱いています。子育ては成長につれて手が離れますが、介護は手が掛かるようになっていきます。介護については、外部委託、介護ヘルパーや介護施設の利用なども将来的に検討し家族で話し合っておくと良いでしょう。

3.子育て方針への影響自分と方針の違う人からの意見はストレスになります。幼少期の育て方や教育方針など、昔と今では考え方が違いますし、青年期となると接し方も異なってきます。親世代は必要以上に口出しをせず、子世帯の方針を尊重することが良いかもしれません。

4.生活リズムの違い親世帯と子世帯とでは生活リズムやライフスタイルが違います。親世帯は比較的時間に余裕があり、食事や家事、就寝等の時間が習慣になっています。子世帯は、子育てや仕事など時間的に忙しく、不規則になりがちです。また子供の成長に伴い生活スタイルも変化していきます。共有部分がある場合は、このあたりも考慮しましょう。

5.精神的なプライバシーの確保どんな二世帯住宅にしても、ひとつ屋根の下で暮らしている為、ストレスを感じます。日常生活の気配や音や家事、外出や旅行に行きにくいなど、精神的な距離感は発生します。安心に感じる時もあれば、少し迷惑に感じる時もあるでしょう。共有の場所は必要ですが、共通の趣味といった形での共有でも良いのではないでしょうか。

6.干渉お互いの生活に配慮無く口出したり、家事について干渉することがあります。またお互いのことを思って気遣いをしたつもりでも、それがかえってストレスに感じることもあります。共有スペース・共通趣味を上手に活用し、相手の生活は別の家族と思ってなるべく干渉しないことが大切です。

7.家事や手伝いの拘束割合家事を共同で分担して行うのは良いことですが、場合によっては、どちらかが負担になることもありますし、不要な手伝いを頼まれることもあります。食事の支度、掃除、洗濯など日々の家事は、それぞれの家族で仕方が違いますし、毎日一緒というのはとても大変です。水回りを共有にするか否かは生活の中でも重要なポイントです。

8.インテリアの好みの違い使い勝手やデザイン、素材、雰囲気といったインテリアの好みが違う場合は、レイアウトや色などにも干渉することがあります。どちらかが費用を多めに負担した場合に発生するケースです。自分達の空間は自分達で費用を出してつくっていきましょう。

9.親戚、兄弟姉妹の来客親世帯の親戚や兄弟姉妹などの来客も多くなるので、その時の手伝いや挨拶など、また、生活スタイルについても干渉されることがあります。親戚兄弟姉妹との関係や距離感も考えておきましょう。

10.相続問題兄弟姉妹との相続については、とても苦労します。家、土地の扱いや、遺留分の扱い、介護の世話など、目に見えない労働への配慮など理解してもらえるかどうか。親世帯、兄弟姉妹との関係性を考えておきましょう。

デメリットと上手に向き合うことができればそれはメリットになります。まずはこの辺を押さえて、二世帯住宅について考えていきましょう。後編では、メリットの紹介です。

文・写真:M設計工房

住スタイルTOKYO事務局より補足です。

M 設計工房は、”価格以上のクオリティ”を心がけています。家のクオリティを左右するのは、素材や設備の品質だけでなく”ライフスタイルデザイン”が重要な要素。暮し手のライフスタイルを活かし、自然と住環境を繋げ、家族の心の中に、ほんのりと温かい小さな光のような、彩り豊かな家づくりを提案しています。